●OMX搭載 栗原の家の完成
先日、尾道市栗原町での住まいが完成しまして無事お引渡しを終えました。
超省エネ装置であり、全館空調システムでもある【OMX】搭載のお住まいです。







OMXは、①太陽光発電、②全熱交換第1種換気システム、③全館空調システム、④給湯機 を連動させて、住宅の“熱”エネルギーに関して有機的に統括制御するオールインワンの省エネシステム。
住まいの省エネ専門家をして2050年レベルの省エネ装置と言わしめるちょっとすごい装置です。
①太陽光発電は光で発電だけでなく、太陽熱・発電熱も回収して暖房に使ったり、
②③換気と空調が連動して、新鮮外気を熱・湿気を回収しながら暖めたり冷やしたりして空調として吹出したり、
④給湯は、冷房時の熱い排熱を利用してヒートポンプで効率的にお湯を沸かしたりします。
建築前に光熱費も計算・シミュレーションするのですが、今回のお住まいはオール電化で年間光熱費は7万円台の予想。ちょっと不利に出る計算なので恐らくもう少しお安く済むはずです。

●コロナ禍・ウクライナ危機・円安、エネルギー費の急騰
家づくりを考えるとき、意匠や家事動線をインスタグラムなどでじっくり検索される方は多いと感じますが、省エネについてしっかりと調べ考えている方は少数派です。
つい忘れてしまいがちですが、家のお金の計画というのは住宅ローンだけではなくて、生活のための光熱費もあらかじめ含めて考えておくべきです。何十年と住む住まいでは、最終的にお手元に残る資産はそれによって大きく変わってきますので。

という事で、光熱費/エネルギーの動向についても少し注目してみましょう。
特に最近は、コロナ禍に始まり、ウクライナ危機、円安も急激に進んであっという間の物価高騰に辟易してしまいますが、電気代・ガス代も例にもれず値上げの連続。。。
省エネの配慮なくたくさんのエネルギーを消費する住まいと、省エネの配慮をして少ないエネルギーで暮らす住まいで比較すると、値上げの影響が大きく響くのがどちらなのかは簡単に想像できます。
物価高騰の時代に突入したからこそ、これから本当に大切にしないといけないエネルギーの問題。
エネルギーコストの値上げに振り回されず、無理な節約を考えなくていい暮らしを考えておくことは、住まい手さまの安心のために必須となってきています。
意匠や間取りももちろん大切ですが、意匠・間取りだけがデザインではない訳です。きちんとエネルギーや温熱環境・強度・耐久性などもデザインしておくという事が、総合的によいデザインだと思うのですが、皆さんはどのように思われますでしょうか?
●エネルギーを最小化するために
では小エネでも快適に暮らせる住まいにするためにどんなことをすればよいのか? これは何か一つだけで正解になることはありません。いくらOMXがすごくても。
そもそも機械・システムに頼りきりで省エネを目指すのは順番が違います。まずはじめに押さえるべきは住宅そのものの小エネ化。
まず、断熱・気密。
基本的な部分ですが、一番効果も分かりやすい対策。ただし断熱気密の為に単に窓を減らしたり小さくしたりというのはちょっと浅くて、窓から入る/遮る太陽熱や、風通しなども考慮しながら断熱気密を設計すると尚よしかと。
次に方角性。
先ほどの窓から入る/遮る太陽熱に関係しますが、小エネの為には太陽に素直に=南に素直に建物を向けるという事がとても大切。太陽熱のコントロールがしやすく、太陽光発電も効率的になります。建物は景色のいい方向に向けましょう!も配置計画の正解の一つですが、方角性を無視してまですべきではないかな、というのが私の感覚です。

最後に暮らし方。
例えば夏季は東西の大きな窓にはすだれやハニカムスクリーンをセットしたり緑のカーテンで日射を遮る工夫をするとか、冬季の日射しをしっかり取り入れるために日中は南のカーテンをきちんと開けたり、日射を取り入れつつ周りからの目線をカットできるように南の窓にはブラインドを検討するであったり、暮らし方ひとつでエネルギーの使用量はかなり変わります。
こういった住まいのエネルギーの小エネ化を丁寧にデザインした後の最後の仕上げが、OMXだったり、OMソーラーだったり、太陽光発電だったりするわけです。
設備による画竜点睛によって、とても小エネで光熱費も気にならず快適に暮らせる素晴らしい住まいが完成します。
●何十年経っても好き!と思える家づくりに
私は作り手である以上、住まい手さまには何十年経ってもマイホームLOVE!でいて頂けるような家づくりがしたいと思っています。
そのためにはやはりエネルギーについてのデザインは欠かせないものだと思っています。
他にも五感に訴える質感とか、空気質の良さとか、耐震など頑丈さとか、もちろん意匠・間取りも平均点高く整えることが住まいの愛着に繋がる気がしています。
コアハウスの住まいは、人知れず実は様々な要素を深く考えて造っています。
私たちが持ち得る知術の集大成といえる木のいえをご提案しています。

とはいえ、家づくりの唯一の正解は住まい手さまがそこでの暮らしに満足できること。
住まい手さまにとって、満足できる暮らしとはどんなものなのか。
そしてコアハウスから提供できる住まいの価値はどのようなことがあるか。
コンセプトブックや、新市町あしな台のモデルハウスでその辺りの手がかりを得て頂いたり、ご説明・ご相談を受け付けています。
強引な押しの営業はしませんので、お気軽にお申し付けください。
ご案内ののち、たとえパートナーに選ばれなかったとしても、みなさんの満足いく家づくりのヒントがあればとても嬉しく思います。

福山市の木の注文住宅工務店
コアハウス
代表 千葉 大輔