

こんにちは!コアハウスの広報をしている手島です。
今年の夏は本当に暑いですね。35℃以上の猛暑日が当たり前になり、冷房の節電を気にしている余裕もなくなってきました。高気密高断熱の家はエアコンだけで夏涼しく過ごせますよ!という話はよく聞きますが、物価も高いし、できれば電気代も抑えたいのが主婦の本音(涙)
ダイキン工業の調べによると、家庭で「節電」に取り組みたいか質問したところ、「積極的に取り組みたい」が40.2%、「どちらかというと取り組みたい」が50.4%と、9割以上が節電への取り組み意欲を持っているとのこと。
一方で、この夏、節電が上手にできるかと聞いたところ、6割以上の人が「上手にできないと思う」いうと回答に。意欲的に節電に取り組みたいと思いつつも、実際のところ上手に節電できるかどうか自信がないことがうかがえる結果となりました。

実際、猛暑の中でエアコンの使用を控えることは危険な行為です。
我慢をしてエアコンを控えるのではなく、エアコンの力を極力使わず快適に過ごる家、というのが理想なのではないでしょうか。
実は我が家も、現在マイホームの検討を始めたところでして、夏の暑さ対策にはとても興味があります。
今日は、夏を省エネで快適に暮らせる家づくりのポイントを解説したいと思います!
目次
まずは高気密・高断熱が基本

一番重要なポイントが、「室内に暑さを伝わらせない」ようにすること。
また、空調機器で冷やした室温をキープすることも重要です。
そのためには、家自体の気密性・断熱性を高めなくてはいけません。
一般的な手法として、
- 壁や天井に十分な断熱材(断熱性能×厚みで計算)を施工する
- 窓などの開口部を高断熱サッシ(フレーム+ガラス+スペーサーなど正しく選択)にする
- 気密性能を高めて漏気による熱損失を防ぐ
などがありますが、これらを取り入れることで、室内が外気温の影響を受けづらくなり、空調負荷が軽減できるだけではなく、室温が常に安定しているため、夏も冬も一年中快適に過ごせ、健康面でのメリットも得られます。
ただ、高気密・高断熱をこだわりすぎると、せっかく気持ちよい窓辺が少なくなったり小さくなったりという制約がでてきてしまいます。あとコストも…^^;
コアハウスでは、居心地のよさと性能、コストの丁度いいバランスを考えた設計を大切にしています。
窓から太陽の熱を入れない「日射遮蔽」が大事!

日射遮蔽 って何?
と、思われた方も多いと思います。建築関係以外では、耳慣れない言葉ですよね。
日射遮蔽とは、窓から入ってくる太陽熱を遮ることを言います。いわゆる「日差しのカット」ですね。
夏の室内の温度を快適に保つには、日射遮蔽がどれだけしっかりと出来るかはとても重要です。もちろん、日射遮蔽を全くせずとも、大容量のエアコンがあれば室温を下げることはできます。しかし、高い電気代を払わなければいけないのはもちろん、エアコンの冷気を浴び続けるのはとても不快なものです。
日射遮蔽をきちんと計算した住まいは、高めの温度設定でもエアコンの効きが良く、電気代を削減することもできます。
ではどんな方法があるのでしょうか?
軒や庇は大切。

当たり前でシンプルですが、軒や庇は日射遮蔽にはかかせません。
最近はシンプルな箱型デザインのお家など、デザイン上(コスト上?)のためか、軒や庇がない家も多く見られます。
軒や庇にはこんな役割があります。
1.差し込む日差を遮ってくれる
2.壁を雨水から守る雨よけになってくれる
3.雨が窓にあたりにくくなる
4.すだれやシェード・タープを設置しやすくなる
軒が無いと夏場の強い日差しが直接窓から入り込み、室内の温度をぐんぐんあげてしまいます。
エアコンは室温を下げようとフル稼働し、どんどん電気を使ってしまう結果に。
冬の場合、南の掃き出し窓(一般的な幅1.6m×高さ2.0mサイズ)に差し込む太陽の熱量は1000wの電気ストーブ3台分と同程度と言われてるのですが、
反対に夏の場合には、電気ストーブを付けながら冷房しているようなもの。。なのです。
その他に、軒や庇がないと直接日が当たる部分だけ床の色が褪せたり、雨の日は窓を開けれないなど、後から後悔する声もよく聞かれます。
家の長持ちにも繋がりますので、軒は省かず付ける方がおすすめです。
窓の外にすだれやよしずを付ける
さて、先ほど軒の大切さについて語りましたが、
日差し対策でよく耳にする「窓の日除けの取付」はとても室内が涼しくなります。
カーテンやブラインドで日差しを入れないようにすることもできますが、これはすでに窓に太陽の熱が伝わっている状態です。すだれやよしずは窓に熱が伝わるのを外側からカットしているので、カーテンよりも格段に高い効果が得られます。
私もマイホームでは、よしずが付けれるような軒を考えたいなと思っています。
↓見た目も趣があって素敵ですよね♪

コストは少々かかりますが、外付けブラインドやアウターシェードというものもあります。


ところで、南面の掃き出し窓に日除けシェードを付けられているお家は良く見られますが、
実は夏は東西の窓から一番日差しが入る というのをご存じですか?
私も最近まで知らず、チバ社長から教えて頂きました。

夏は太陽の位置が高いため、昼間は窓よりも屋根に日射が当たります。

この図から見ても、南面の窓から室内に入る日差しは軒で十分カバーできそうです。
そして東西の窓は朝日や夕日といった、太陽が低い時間帯の日射になるため、窓の横から日差しが入ります。
この理由から、夏はよしずやアウターシェードを東西の窓に付ける方が効果的なのです。
さらにガラスを遮熱タイプの物に交換すると日射熱を効果的にカットできますよ!
窓の内側に付けるタイプであれば、ハニカムスクリーン(ハニカムシェード)がおすすめです。

ハニカムスクリーンとは、スクリーン部の断面形状がハニカム(蜂の巣)構造の窓回りアイテムのことです。

スクリーン内部の空気の層が、外気の侵入・室内の空気の流出をしっかりブロックしてくれます。
そのほか窓に設置するアイテムには、カーテン、ロールスクリーン、ブラインドなどがありますが、省エネ効果を期待するなら、ハニカムシェードがおすすめです。
和紙のような質感で、インテリア的に見ても、上品で素敵です。

また、新築の場合はウッドデッキを検討される方も多いかと思いますが、猛暑の炎天下の中ではデッキ面が50度以上になることも。庇をつけたり、夏だけタープなどの日除けを付けることをおすすめします。
ちなみに、ウッドデッキの素材には天然木材と人工木材がありますが、天然木材の方が、ウッドデッキ表面の温度が高くなりすぎないない傾向があります。
植栽も日除けにおすすめ

外構計画では、窓の外に落葉樹を植えることで、夏は緑を通して涼しい風を取り入れながら日差しを遮り、冬は光を取り入れることができます。
落ち葉の手入れが大変ということで敬遠されがちな落葉樹ですが、家族皆で四季を感じ、紅葉を楽しむ暮らしも素敵です。
湿度コントロールが大事

暑さを不快に感じる原因の一つに「湿度」があります。湿度は体感温度を大きく左右する要素です。 汗は蒸発するときに身体から熱を奪い、体温を下げる働きをしますが、湿度が低いと汗が蒸発しやすくなるため寒く(涼しく)感じます。
この湿度を調整してくれる素材として代表的なものに「珪藻土」や「漆喰」がありますね。
漆喰は石灰石という岩石を原材料とする壁材で、珪藻土は珪藻(けいそ)といういわゆる「藻」の一種が粉末状になり、それに固めるための材料を混ぜて作られたものです
ちなみに、珪藻土と漆喰を比べると、珪藻土は漆喰の約2倍の調湿性能があり、製品によっては6倍と言われるものもあります。
実際に珪藻土壁を施工された住まい手様のお家を夏に訪問したことがありますが、空気感が全然違うんです。言葉ではなかなか伝えられないのが残念ですが、空気が澄んでいて、マイナスイオンが漂っているような心地よさ。訪問した日は初夏の蒸し暑い日だったのですが、空調はついておらず、それでもスタッフ全員が、「心地いい~!」と癒されていたのを覚えています。

(こちらのお宅は軒もしっかりとってありました)→ 施工事例
珪藻土は、乾燥している時は湿度を放出してくれるので、冬は空気が乾燥せずに過ごせます。
機械的に除湿器や加湿器を使って調湿することもできますが、珪藻土壁にするとこれが必要ありません。その他に消臭効果もあり、臭いがこもらないのも、空気が澄んでいる理由です。
見た目も味わいがあって、電気代もかからない自然の調湿・消臭作用、いいことづくめですね。
私は以前までは壁材のことまであまり意識はしていなかったのですが、お客様宅での心地よさにその違いを実感。自分も家を建てるなら取り入れたい!と思ったのでした。
動物も飼いたいと思っているので、消臭効果にも期待しています。
やりたいことがありすぎて、予算との相談になりますが… (汗 )
これまでは、「珪藻土」や「無垢材」は素材感へのこだわりや自然志向の強い人が使うイメージがあったかもしれません。
しかしこれらの素材がもつ「調湿効果」「断熱効果」は、電気代が高騰している今だからこそ、是非注目して頂きたい素材です。
今回は「節電」の観点から家づくりでできること、おすすめのアイテムを紹介させて頂きました。
もちろんこれらの工夫は節電だけではなく、暮らしの豊かさも底上げしてくれるポイントであることも間違いありません!
いいなと思うポイントがありましたら、是非取り入れて頂ければと思います^^
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あとがき

今回も長文のブログになってしまいましたが、家づくりでできる暑さ対策について、お役に立てましたでしょうか?
ここまで読んで頂けていたら、とても嬉しいです。ありがとうございます。
話はちょっとそれますが、実際に見て体感すると写真では感じることができない空気感や匂い、素材感の違いや、光や風、いろんな発見があります。
我が家もそんなたくさんの参考から得た「いいなポイント」をたくさん貯めていて、これからの家計画に反映していこうと思っています。
これから家づくりを検討される方も是非、モデルハウスや見学会で実物を見て、参考にしてみて下さいね♪
このブログでは、家づくりにプラスにような情報を、つたない私なりの目線で発信していきたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします( `・∀・´)ノ
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