コアハウスのリノベーション
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リノベーションのご相談では、似たようなお悩みをお聞きすることもあります。
ただ、建てられた年代も、家の状態も違う。
そこで暮らす人も、ご予算も違います。
家全体に手を入れた方がいいこともあれば、1階だけ、あるいはLDKや水まわりを中心に考えた方がいいこともあります。
そもそも、最初からリノベーションと決めて考える必要もないと思っています。
家の状態によっては、建て替えと比べて考えた方がいいこともあります。
いずれにしても、最初に考えるのは、どこまで直すかではなく、
『どこを変えると、暮らしが良くなるか。』
ということです。
まず、話を聞く
最初から「こうしたい」と決まっている方ばかりではありません。
寒さが気になる。
今の間取りが暮らしに合わない。
建て替えるか、直して住むか迷っている。
まだ具体的な方向が決まっていないところから、一緒に考えていくこともあります。
まずは、今の暮らしで気になっていることを聞きます。
「ここをこうしたい」というご希望があるときも、そのまま形にする前に、なぜそうしたいのかを聞いてみます。
話をしていく中で、思っていたほど大きな工事をしなくてもよかったり、反対に、先に手を入れておいた方がいいところが見えてきたりします。
できることだけでなく、そこまでしなくてもよさそうなことも、率直にお伝えします。
今ある家を読む
次に、家を見ます。
構造や傷み方。
光や風の入り方。
暑さや寒さ。
動線。
まだ使えるもの。
古いから全部なくすのでもなく、何でも残すのでもありません。
これからも残したいものと、変えた方がいいものを見分けていきます。
柱や梁の架かり方を見れば、動かしにくい場所もありますし、反対に、思っていたより自由に変えられることもあります。
図面だけでは分からないこともあるので、実際にその場所に立って、見て、考えます。

そして、建物の状態と同じくらい大切なのが、『この家をこの先どのくらい使っていくのか』ということです。
10年、20年暮らす家なのか。
その先も住み継いでいく家なのか。
時間の長さが変われば、どこまで性能を整えるか、どこに予算をかけるかも変わります。
そうしたことも含めて、計画を組み立てます。
何をするかより、何を優先するか
リノベーションは、手を入れようと思えばいろいろなことができます。
でも、全部を新しくすることが、その家にとって一番いいとは限りません。
ここはそのまま使える。
ここは今のうちに直した方がいい。
ここを変えると暮らしが変わりそう。
ここは今回は触らなくてもいい。
家の状態と、暮らしと、ご予算を見ながら、優先順位を整理していきます。
限られた予算だからこそ、何に使い、何には使わないかまで考える。
そこも、リノベーションの設計の一部だと思っています。

あるご実家のリノベーションでは、当初、親世帯のための一室を計画していました。
予算を整理する中で、一度はその部屋をなくす方向になりましたが、ご家族で改めてその部屋の意味を考え、最後には計画へ戻すことになりました。
予算を合わせるために、ただ削っていくのではなく、
『その家族にとって、本当に残したいものは何か。』
そこまで含めて決めていくことも、リノベーションの計画には必要だと思います。
工事の範囲は絞っても、考え方は狭くしない
例えばLDKを中心に直すとしても、間取りや設備だけを変えて終わり、とは考えません。
窓や断熱、収納、照明。
床や壁の素材。
家具を置いたときの余白。
そこでどう過ごすのかを考えると、それぞれはつながっています。
今ある柱や壁、寸法に合わせて、家具や建具を造作することもあります。
無垢の木や左官など、触れたときの感覚や、時間が経ったときの馴染み方を考えて素材を選ぶこともあります。
大工や職人が、その家に合わせてつくる。
そうした手仕事は、コアハウスがこれまで続けてきた家づくりの一部です。

ただ、造作や自然素材を使うこと自体が目的ではありません。
既製品の方がちょうどいい箇所もありますし、その分の予算を断熱や別の場所に使った方がいいこともあります。
大切なのは、
『その家と、そこでの暮らしにとって、どちらがいいか。』
工事する場所は部分的でも、使いやすさ、性能、素材、デザインをばらばらには考えない。
ここは、新築でもリノベーションでも変わりません。
理由まで伝える
「これがいいと思います」
とお伝えするだけではなく、
『なぜ、そう考えたのか。』
そこまでお伝えします。
なぜ残すのか。
なぜ変えるのか。
なぜここに予算をかけるのか。
なぜ今回はここまでなのか。
理由が分かれば、ご家族自身でも考えることができます。
最後に決めるのは、そこで暮らす方々です。
だから、答えだけではなく、そこに至った考え方まで共有したいと思っています。
帰ってきたときに、ほっとする
間取りが使いやすい。
暑さや寒さがやわらぐ。
触れる素材が気持ちいい。
光がきれいに入る。
頬をなでる風が心地よい。
一つひとつを丁寧に整えた先に、
帰ってきたら、ほっとする。
なんとなく落ち着く。
気持ちがほどける。
そんな感覚が生まれるのだと思います。

コアハウスでは、そんな住まいの質を「森品質」と呼んでいます。
性能だけでも、デザインだけでも、素材だけでもない。
今ある家と、ご予算の中で、何を残し、何を変え、どこに手を入れるかを考えながら、その家と暮らしに合う形をつくっていく。
コアハウスのリノベーションは、そんなところから始まります。
まだ、リノベーションにするか、建て替えるか決まっていない段階でも構いません。
福山を中心に、こうしたご相談をお受けしています。
今のお住まいで気になっていることから、一緒に整理していきます。
築20年を超えたモデルハウス「MORI SPACE」では、木の色や床の傷、造作家具など、自然素材が時間とともにどう変わっていくのかも実際にご覧いただけます。
建て替えかリノベーションか迷っている方は
→ リノベーションか、建て替えか?|福山市で迷ったときに考えたいこと
実際の木や自然素材の経年変化を見てみたい方は
→ MORI SPACEを見る

執筆者 /
千葉大輔 / (有)コアハウス代表・一級建築士
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